Excelって何ができたら上級者と言われるの?
ずばり、手作業で入力する時間をどれだけ減らせるか、自動入力をどれほど使いこなせるかにかかっています。ここではいろんな数値を自動で入力するための機能を解説していきます。
数値のケタを区切る「,」を自動で入力
Excelでは、お金に関する資料を作成することが多いのですが↑の表を見てどう思うでしょう。
数値のケタが区切られてないから、わかりにくいですよね。でもわざわざ手作業で「,」(カンマ)を付ける必要はありません。セルの書式設定を変更することで、自動的に入力することが可能です。
まず、カンマを付けたい範囲のセルを選択して
画面上の「ホーム」タブの中から、「,」を描いた部分にカーソルを置くと、上の画像のようにメッセージが現れます。この部分をクリックします。
このとおり、クリック1回で自動的にカンマによる桁区切りが行われました。
もしも「カンマをつけるなって言われてたから元に戻したい!」なんてときになっても、手作業でカンマを消す必要はありません。操作を行った直後ならCtrlキー+Zキーで元に戻せますが、一度ファイルを閉じてしまったなどの理由で、元に戻す機能が使えない時にも方法はあります。
元に戻したい範囲のセルを選択してから、ホームタブの「通貨」と書かれている欄の隣の三角形のマークをクリックして
一番上の「標準」をクリックします
自動的に、カンマのない数値に戻せました。
¥の入力を自動で入力
「通貨」って言葉が出てきたけど、Excelってお金に関する数値を自動で入力できるの?
その通りです。Excelには¥などの通貨を示す記号の入力も、自動的に行う機能があります。
¥を付けたい範囲のセルを選択します。さっきと同じ画像の上にカンマで区切られていませんが、気にせず続けます。
ホームタブにあるコインが描かれたマークのボタンをクリックします。
この通り、自動で¥の入力が行われました。カンマによる桁区切りもついでにやってくれるので、とても便利です。
%の入力を自動で入力
「%」のついた数値の入力も、Excelなら自動的に行えます。
%を付けたい数値を入力したセルを選択して
ホームタブにある「%」が描かれた部分をクリックすると
自動的に%が・・・と思いきや失敗してしまいました。
実は%を自動的に入力する際すでに数字を入力していると、単に数字の後に%を付けるのではなく、その数字をパーセントで表記した際の数値になってしまうのです。59という整数をパーセントで表すと5900%になってしまうわけです。
「59」は整数だから「5900%」と書くのが、数学的には正しいんだよ。「59%」と書き換えてほしかったら「0.59」と小数で入力しなさい。
でも、小数の入力は面倒臭いと思ったらどうすべきか?
セルに何も入力していない状態でパーセントを自動入力するように設定しましょう。
何も入力されてないセルを選択して
%のボタンをクリック
その後で、セルに数値を入力すると
自動的に数字の後に%がつくようになりました。
「千円」を単位として自動入力
ケタの多い金額を表にする際は、「千円」あるいは「百万円」と表記することがあります。
これもExcelで自動入力する方法があります。
また同じ画像が出てきましたが、今度はこの表を「千円」単位の表記に書き換えます。まずは、書き換えたい範囲のセルを選択します。
次にセルの書式設定を変更するウィンドウを開くためCtrlキーと1キー同時に入力します。
セルの書式設定のウィンドウの「表示形式」タブをクリックして、現れた一覧の一番下にある「ユーザー定義」をクリックします。そして、画面右の「種類」の下の欄に「0,千円」と手作業で入力してから「OK」をクリックします。
「0」と「,」は半角で入力しましょう。ここでの「0」は数値そのものを示す記号として扱われます。「,」は1000単位で区切る事を表す記号です。
この通り、数値が千円単位で表記されるようになりました。数字が変わってるように見えますが、これは百の位を四捨五入しているからです。内部の数値は変わっていませんよ。
もしも百万円単位で区切りたい時は
「0,,百万円」と0の後にカンマを二つ並べて入力してから「OK」をクリック
この通り、十万の位を四捨五入した百万円単位の数値が自動で入力されました。ざっくりしすぎな金額になってしまって、人に見せたら怒られそうですね。実際使う時は、もっと桁が多い金額のときに使いましょう。
ちなみに「,,」とカンマを連続させると100万で区切るのは、1000を表す「,」を二つ並べることで、「1,000×1,000=1,000,000」という計算式と同じ意味になるからです。
ユーザー定義でオリジナルの単位を自動入力
さっきから出てくる「ユーザー定義」ってどういう意味なの?
ユーザー定義とは簡単に言えば、自分で入力したい単位を設定して、それを自動で入力するようにするための機能です。
単位を入力したい範囲のセルを選択します。ここでは「本」という単位をつけたいとします。
Ctrlキー+1キーの同時押しでセルの書式設定を開き、表示形式タブのユーザー定義をクリックして画面右の「種類」の欄に「0本」と入力します。前と同じく「0」は半角です。
これで自分で設定した単位が、自動で入力されるようになりました。
もしも上手くいかないときは、ユーザー定義の入力時に「0″本”」と単位を「”」(ダブルクオテ―ションマーク)で囲うようにしましょう。「”」は記号なので半角で入力しましょう。
この記事で解説した、単位を設定したセルの範囲を広げたいときは、オートフィルの「書式のみコピー」で簡単にできるぞ。