パソコンで作成したファイルには、必ず名前がついています。名前が無ければ、パソコンはファイルをデータとして認識することができません。
ファイルの名前は当たり前ですが、自分でつけることが可能です。何らかのソフトでデータを保存するためには、たいていの場合「名前を付けて保存」することになります。
もしも、間違った名前で保存してしまい後から名前を付け直さなければならなくなったとき、再びソフトから「名前を付けて保存」をする必要はありません。
この記事ではパソコンのファイルの名前の変更をする方法と、たくさんのファイルの名前を変更をする際に便利なフリーソフトの紹介をしていきます。
ファイル名を変更するには
ここにWordで制作した文書ファイル（実際の中身は白紙）があります。
「大切な飼料」と名前がついています。お察しした方もいると思いますが、これは間違いです。
ファイル名を変更しようと思っても、このファイルをダブルクリックしてWordを起動させる必要はありません。
「大切な飼料」とファイル名が書かれている文字の部分を1回だけクリックしましょう。
すると、ファイル名が四角で囲われてキーボードで文字入力ができる状態になります。
「大切な資料」と正しい名前に変更出来たら、Enterキーを押して入力を確定させれば、ファイル名の変更は完了です。
拡張子に気をつけよう
実はファイル名には必ず、拡張子とよばれる記号がついています。Windows10の場合は初期設定では拡張子は隠されているので、ユーザーは見たり編集したりすることができません。
エクスプローラー（フォルダの中身を見るための画面）の上にある「表示」をクリックするとメニューが現れます。その中から「ファイル名拡張子」のチェックボックスをクリックして、チェックが入った状態にすると、普段は隠れている拡張子を表示させることができます。
このようにWordの文書ファイルには「.docx」という拡張子がついています。
拡張子とはざっくりと言えば、どんな種類のファイルかをパソコンに識別させるための記号です。パソコンはファイルがWordの文書ファイルかどうかを判断するためには、ファイル名に「.docx」という拡張子がついているかどうかで判断しているのです。
他にも拡張子が「.jpg」や「.png」なら画像ファイル、「.xlsx」ならExcelのファイルと判断できます。パソコンにとって拡張子は非常に重要な記号です。
もしも、ファイル名を変更する際に拡張子を変更してしまうとどうなるでしょう。ここでは「.docx」を「.d」に変更してみると
「Dファイル」という見慣れない種類のファイルになってしまいます。こうなるとパソコンは「Wordの文書ファイル」ではなく「Dファイルという種類のファイル」と認識するようになってしまいます。そのため、中の文書をWordで見ることができなくなってしまうのです。
拡張子が「.docx」のファイルはWordのファイルと知っているぞ。でも「.d」は何のファイルかわからないぞ。だから「d」て書いてるから「Dファイル」という種類のファイルと判断するぞ。どんなソフトを使えば中身を見れるかなんてわからないぞ。中身は変わってないって言われても、拡張子で判断することしかできないぞ。
というわけなので、拡張子を変更するとファイルの種類そのものを変えてしまい中身を見ることができなくなるのがほとんどです。そのため、初期設定では拡張子は非表示にして変更することができないようになっているのです。
複数のファイル名を一括変更できるリネームソフト「お～瑠璃ね～む」
ファイル名の変更は、普通は一つずつしか行えません。
Wordの文書ファイルがありますが、ここで困ったことが起こります。
ファイル名は「大切な資料」じゃなくて「重要な資料」です。それと、一番最初のファイルにも「1」と番号を振っておくべきです。しかも「資料6」が抜けて、そのあとの数字が全部ずれているじゃないですか！ 今すぐ直しなさい！
と、指示されてしまいました。直そうにもファイル名を一つ一つ変えるのは、時間がかかるし面倒です。
そんなときに役に立つフリーソフトがあります。ファイル名を一括変更できる「お～瑠璃ね～む」というソフトです。
上のリンクから「お～瑠璃ね～む」をダウンロードすることができます。
ここから「お～瑠璃ね～む」の使い方について解説をしていきます。まずダウンロードしたzipファイルを解凍すると「allrename」という名前のフォルダがあります。
その中にある同じく「allrename」という名前のアプリケーションをダブルクリックして起動します。
起動するとこのような画面が現れます。この画面に、ファイル名を変更したいファイルをドラッグ＆ドロップしましょう。
ファイルを選択してから、マウスをドラッグして「お～瑠璃ね～む」の画面までカーソルを動かしたら、ボタンを離しましょう。
お～瑠璃ね～むがファイルを読み込むと、このような画面になります。
上で指示されたようにファイル名を一括変更するには、まず画面下のボタンの中から「連番」をクリックします。
画面下に現れた「から始まる連番を」の左隣にある欄に「重要な資料1」と入力します。
つぎに右にある「後ろに追加」と書かれている欄にある三角形をクリックして、現れた一覧の中から「新しい名前に＋元拡張子」を選びます。「元拡張子消」と「＋元拡張子」の2つがありますが、先ほど説明したように拡張子に変更を加えるとファイルの読み込みができなくなってしまうので、必ず「＋元拡張子」を選びましょう。
選んだら画面右下にある「変更確認」をクリックして、変更された後のファイル名がどうなるかを確認します。
変更後のファイル名が「重要な資料」（拡張子が変わっていないかどうかも確認しましょう）で、番号が適切に振られているのを確認したら、右下の「実行」をクリックします。
問題なく実行が完了すれば、エクスプローラーに表示されるファイル名が変更されています。
ファイル名を一括変更するフリーソフトは他にもたくさんありますが、この「お～瑠璃ね～む」はとても使いやすいです。皆さんもぜひともお試しください。
