仕事に役立つ Excel作業を早くする9のワザ

Excel

仕事でExcelを使うようになって、基本的なことはできるけど時間がかかると思うことはないでしょうか。

ここではそんなときに役立つ、仕事を早くするためのExcelで使えるワザをご紹介いたします。

クイックアクセスツールバーによく使う機能を登録する

クイックアクセスツールバーとは、Excelの画面左上にある、フロッピーディスクや矢印などが描かれている部分を指します。

↑の画像の赤い四角で囲われた部分です。

最初から「上書き保存」や「元に戻す」「やり直す」の機能が登録されています。ここによく使う機能を登録して、操作の手間を省くことができます。

クイックアクセスツールバーの右端にあるマーク(赤い四角で囲っている部分)をクリックすると、画像のような一覧が現れます。この中からバーに登録したい機能を、選んでクリックします。

ここでは、「新規作成」を選んでクリックします。

これで「新規作成」の機能がツールバーに登録され、追加されたアイコンをクリックするだけで新規作成ができるようになりました。

キーを一つ押すだけで同じ操作を繰り返す

Excelで作業をしている中でセルの書式設定をそろえるときなど、同じ操作を繰り返す場面がよくあるでしょう。このとき、セルを選択してからツールバーのアイコンをクリックしたり、マウスを右クリックして出たメニューから機能を選んで実行することを繰り返すのは、慣れると気にならないかもしれませんが時間がかかります。

もっと簡単で、時間をかけることなく、キーを一つ押すだけで同じ操作を繰り替えすワザが実はあります。

↑の表に「商品」「販売価格」「手数料」「利益」とそれぞれ書かれたセルがあります。この4つのセルを全て、中央揃えの設定にします。まず「商品」と書かれたセルをクリックして選択します。

選択してから、更に右クリックすると書式設定に関するツールバーが上の方に現れます。ここにある画像の赤い四角で囲われた、中央揃えのアイコンをクリックします。

これで「商品」のセルを中央揃えにできました。後の3つのセルを中央揃えにしたいとき、先ほどの手順を3回くり返す必要はありません。

ではどうするかというと、セルを選択してF4キーを押すだけです。

画像では「販売価格」のセルを選択した状態になっています。ここでF4キーを押してみると

F4キーを押しただけで、セルが中央揃えになりました。後2つのセルも同じように、選択してF4キーを押すだけで中央揃えにできます。

マウスを動かしてクリックするよりも少ない手間で、作業をすることができました。

Excelでは、F4キーは直前に行った操作を覚えて繰り返すことが出来る機能を持っています。使いこなせると便利ですよ。

ただし、覚える操作は一つだけです。繰り返し作業の途中で別の操作をしてしまうとキーの機能が上書きされてしまうので気を付けましょう。

間違った操作をしてもショートカットキーで楽にやり直す

Excelで作業をしていれば、必ずなにかしらのミスをするはずです。どんなに使いこなしている人でも、数値や文字を打ち間違えたり、書式設定を間違えるなどのケアレスミスをするものです。

上手い人はミスをしないのではなく、ミスをしてもすぐにやり直せる方法を知っています。Excelにはそのための機能があります。

↑の表では、食器の販売価格を600円としてセルに600という数値を入力しています。

ここで「間違えた! 食器の価格は600円じゃない」とミスに気づいた場合、セルを選択してDeleteキーを押しても入力した数値を消すことができますが、それよりも楽な方法があります。

間違えたらすぐにCtrlキーを押しながら、Zキーを同時に押してみましょう。

入力しただけで、600という数値を消すことが出来ました。これはExcelでは「元に戻す」と表している機能で、直前に行った操作を取り消すことができます。

キー入力だけでこのような機能を使うことを、ショートカットキーと呼びます。

ちなみに、「あっ間違ってなかった! 価格はやっぱり600円だった」と間違いが間違いじゃなかったと、気づくときもあると思います。このとき、セルにもう一度数値を入力するよりも楽なショートカットキーが実はあります。

Ctrlキーを押しながらYキーを同時に押してみましょう。

すると「600」の数値が再び入力されました(2コ上の画像をもう一度貼ってるだけですが、わかりやすいと思ったので)

これは「やり直す」と表される機能で、「元に戻す」で取り消した操作を再び入力する機能です。

間違えたと気付いたらCtrlとZで「元に戻す」 間違いが間違いだと気付いたらCtrlとYで「やり直す」と覚えておけばきっと、Excel作業にかかる時間を短くすることにつながるでしょう。

上書き保存をすばやく行う

上書き保存とはExcelで入力したデータの状態を、同じファイル名で保存する機能です。

作業しているときにPCが突然エラーを起こしたり、フリーズ(PCの電源がついたままソフトが動かなくなること)したりしてそれまで作業していた内容が消えてしまうことは、結構あることです。こまめに上書き保存をすることがおすすめです。

左上のクイックアクセスツールバーにあるマーク(画像の赤い四角で囲った部分)をクリックすれば、作業中のデータを上書き保存することが出来ます。ファイルを閉じた後でもう一度開けば、保存したときの内容が表示されます。

「マウスを動かしてクリックする時間を減らしたい」と思ったときも大丈夫です。この上書き保存の機能にも、ショートカットキーが用意されています。

Ctrlキーを押しながらSキーを同時に押しましょう。

上書き保存の操作の入力ができます。マウスカーソルがデータを読み込んでいるときの状態になったら、ちゃんと保存されていますよ(どんなカーソルになるかはお使いのPCの設定によって異なります)

開いてから一度も保存してないファイルを上書き保存しようとすると、↑の画像のようなウィンドウが出てきます。これは「名前を付けて保存」機能のダイアログボックスであり、保存するには「ファイル名(N):」と書かれた欄に名前を入力し、保存場所を選んでから「保存(S)」と書かれたボタンをクリックする必要があります。

保存したいと思ったら、Ctrlキーを押しながらSキーと覚えれば楽でしょう。ちなみに、なぜSキーなのかというと保存するという意味の英語「Save」が由来です。テレビゲームを遊んでいる人なら、「セーブ」はよく聞く言葉ですね。

現在の日付をすばやく入力する

Excelで報告書や見積書などを作成する場合、その日の日付を入力する必要があるでしょう。実はExcelには現在の日付をすばやく入力できる、ショートカットキーがあります。

 

まず、日付を入力したい部分のセルをクリックします。

その日の日付なら、数値を入力して「/」で区切ったりする必要はありません。

Ctrlキーを押しながら「;」キーを押しましょう。Lキーの右隣です。

すると一瞬でその時の日付が入力されます。お使いのPCの時計のデータを基に入力されるので、もしもPCの日付設定が間違っていると、Excelでも間違った日付が入力されてしまうので気を付けましょう。

ちなみに、「;」キーの隣にある「:」キーを使ったショートカットキーもあります。これを使うと現在時刻を入力することができます。

セルを選択してCtrlキーを押しながら「:」キーを同時に押すと、↑のようにそのときの現在時刻を一瞬で入力できます。

日付を入力するときはCtrlキーを押しながら「;」

時刻を入力するときはCtrlキーを押しながら「:」

覚えておくと便利です。

EnterキーではなくTabキーで入力を確定する

PCで文章を打つ際には、Enterキーで入力を確定するのがほとんどです。Excelでもセルに数値を入力した際は、Enterキーで入力を確定してしまいがちです。

例えば↑の画像で食器の販売価格を600と入力し、確定するためにEnterを押してみます。

すると、入力が確定したセルの下にあるセル、この画像では「マンガの販売価格」が選択された状態になります。

このままマンガの販売価格を入力したい場合は問題ありません。

しかし「マンガの価格は調べないとわからない。今は、食器の手数料を入力したい。手数料は価格の10分の1だからすぐにわかる」という場合、「食器の手数料」を表すセルをマウスでクリックして選択し直す必要があります。この時間はわずかですが、もったいないです。短縮する方法はあります。

すでに見出しに書いてしまってますが、EnterキーではなくTabキーを押して入力を確定することです。

食器の販売価格を600と入力したときに戻ります。ここでEnterキーではなくTabキーを押して、入力を確定しましょう。

すると600と入力したセルの下ではなく、右隣のセルを選択した状態になります。

入力した後、下のセルを選択したい時はEnterキー。

入力した後、右隣のセルを選択したい時はTabキー。

覚えておけば仕事が早くなります。

選択した複数のセルに同じデータを同時に入力する

複数のセルに同じ数値や文字を入力することになった際、いちいち手動で入力していては時間がかかります。複数のセルを選択して、同じ数値を一度で入力する機能がExcelにはあります。

ここでは、最近訪れた外食屋の評価をランク付けしたリストをExcelで制作するとします。

同じランクを付けたいセルをマウスでドラッグするか、Shiftキーと矢印キーを使って選択します。

入力したい数値、ここではAランクという意味で「A」と入力します。

この際、マウスでセルをクリックしてしまうと複数のセルを選択している状態が解除されてしまいます。複数選択したら、マウスをクリックせずにキーボードで直接数値を入力するように注意しましょう。

そして入力を確定する際に、Ctrlキーを押しながらEnterキーを同時に押しましょう。ショートカットキーと同じ要領です。

すると、選択したセルすべてにAという数値が同時に入力されました。

ところで、「隣接するセル同士じゃないと複数選択できないの?」と思われた方もいるかもしれません。心配いりません。離れたセルを複数選択する方法があります。

Ctrlキーを押しながらセルをクリックしましょう。

すると↑のように離れたセルでも、複数選択することができます。そしてこの状態でも「A」と入力して、Ctrlキーを押しながらEnterキーで確定させれば

離れたセルに同じ数値を同時に入力することができます。

複数選択して、数値をCtrlキーを押しながらEnterキーで確定で同時入力できる。

Ctrlキーを押しながらセルをクリックで離れたセルを選択できる。

これも、作業時間を短くするワザとなります。

別のセルで入力したデータをすばやく入力する

いきなりですが、上の画像で選択されているセル(B9)に「大阪府」と入力したいとき、どうしますか? 普通にキーボードを使って「大阪府」と入力しても、すでに「大阪府」と書かれているセルを選択して、右クリックした後のメニューから「コピー」を選ぶ、あるいはCtrlキーを押しながら「C」キーを押してコピーした後「貼り付け」してもかまいません。

しかし上の二つの方法よりも、もっと楽な方法がExcelの機能にあります。

入力したいセルを選択して、Altキーを押しながら矢印の「↓」キーを同時に押してみましょう。

するとこの通り、選択したセルの同じ列(縦のライン)の上にあるデータが、リストになって表れます。矢印キーの「↑」「↓」を使って選択し、Enterキーを押せばデータを入力することができます。

キーボードで打ったり、コピーして貼り付けるよりも早く入力できました。

同じデータを入力したくなったらAltキーを押しながら「↓」です。

ただし、リストに出てくるのは同じ列(縦のライン)の選択したセルより上にある数値ということを、よく覚えておきましょう。

入力規則を使ってあらかじめリストを作ってデータ入力ミスをなくす

Excelで商品名や企業名などをリストにする際、手動で入力しているとミスをしてしまい余計な時間を使ってしまいがちです。

Excelには「入力規則」という機能があります。セルを選択して、こちらであらかじめ作成したリスト以外のデータを入力できないようにして、ミスをなくすための機能です。

ちょっとややこしい機能ですが、使いこなせばExcelでの作業時間をかなり早くできます。

ここでは、売り上げ表の中の商品の入力に、入力規則を用いるとします。

まず、入力規則を設定したい範囲のセルを選択した状態にします。

Excelの画面上部にある「データ」と書かれているタブをクリックします。

「データ」のタブを開いて出たメニューの中に、「データの入力規則」というボタンがあります。

「データの入力規則」ボタンの右下にある三角形のマークをクリックすると、↑のようなリストが現れます。この中の「データの入力規則」の部分をクリックします。

上のようなダイアログボックスが画面に現れます。「入力値の種類」の下の欄にある三角形のマークをクリックすると一覧が現れます。今回はこの中の「リスト」を選択してクリックします。

「リスト」をクリックすると「元の値」というデータの欄が現れます。この中に入力したいデータを、キーボードで打ちます。複数のデータを入力する場合は、データをコンマ(,)で区切って入力します。

ここで注意すべきなのは、コンマは半角文字で入力しなければならないことです。半角の(,)で区切らないと複数のデータと認識してもらえません。

データを入力したら、右下の「OK」ボタンをクリックします。

すると最初に選択したセルの隣に、三角形のマークが現れます。これをクリックすると、上の画像のようにあらかじめ入力したデータがリストになって現れます。後は、これをマウスで選択してクリックするだけでセルに入力できます。

これで普通に手作業で入力するよりも、ミスすることなく入力できます。

ちなみに、入力規則が適用されているセルに、他のデータを入力してもエラーが発生して入力を受け付けません。

画像では内容が変わっているように見えますが、エラーメッセージを閉じれば元に戻ります。

「入力規則」を使いこなせば、あらかじめリストを作るという手間はかかりますが、普通に入力するよりも早い時間で作業を進められるようになるでしょう。

 

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