パソコンに保存されているデータは、予期せぬ形で消えてしまうことがあります。
ユーザーの誤った操作によって消えてしまったり、パソコンが故障してデータを見ることができなくなってしまったり、コンピューターウィルスに感染してデータが破壊されるということが起こり得ます。
そのようなときに備えて、データのバックアップをしておくことが大切です。
パソコンのバックアップには、主に2つの方法があります。CDやDVD、ブルーレイやUSBなどほかの媒体にデータをコピーして保存する方法と、クラウドサービスと呼ばれるネット上にデータを保存する方法です。
この記事ではクラウドサービスを用いたデータのバックアップの一例として、Googleドライブの紹介と使い方の解説を行います。
Googleドライブのダウンロードとインストール
Googleドライブを利用するためには、Googleアカウントを保有していることが必須です。Googleアカウントを保有していない場合は、事前に作成する必要があります。
Googleアカウントを作成したら、今度はGoogleドライブのホームページからアプリをダウンロードしてパソコンにインストールする必要があります。
上のリンク先のGoogleドライブの公式ホームページにアクセスしてみましょう。
ページ内にある「バックアップと同期をダウンロード」をクリックします。
ダウンロードの前に、Google利用規約に同意するかなどの確認画面が現れます。内容を確認した後、「同意してダウンロード」をクリックすれば、Googleドライブのアプリのダウンロードが始まります。
ダウンロードされた「installbackupandsync.exe」という名前のファイルをダブルクリックすれば、インストールが始まります。
ネットからダウンロードしたファイルは、Windows10の初期設定ではエクスプローラーを開くと見れる「PC」の中にある「ダウンロード」という名前のフォルダに入っています。
インストールが完了すれば自動でこの画面が表示されます。もしも自動で表示されない場合は、Googleドライブがインストールされているフォルダから直接アプリを起動させる必要があります。
フォルダの場所は「PC」→「Cドライブ」→「Program Files」→「Google」→「Drive」と辿っていけば見つかります。「Drive」フォルダの中にある「googledrivesync.exe」をダブルクリックしてアプリを起動させてください。
エラーで起動できないときは
Googleドライブを起動させようとするとエラーが発生して、起動できない場合があります。
「Failed to execute script pyi_rth_win32comgenpy」とエラーメッセージには書かれています。
このエラーを解消する方法はあります。Cドライブの中に「temp」という名前のフォルダを作成してください。フォルダの中は空で大丈夫です。
本来、Windowsの初期設定ではCドライブに「temp」というフォルダが存在しており、Googleドライブを使用する際にはそれが前提になっているのです。しかし、何らかの要因でtempフォルダが消えてしまっているので、アプリが起動できずエラーが発生してしまうのです。tempフォルダを自分で作成することで、このエラーは解消できます。
Googleドライブの使い方
インストールが完了したら、Googleドライブを使ってみましょう。
繰り返しになりますが「googledrivesync.exe」を起動させると、最初はこの画面が表示されます。「使ってみる」をクリックすれば、次に進みます。
Googleドライブを使用するには、Googleアカウントでログインする必要があります。Googleアカウントを持っていない場合は、この先に進めません。
ログインしたら「次へ」をクリックします。
「マイパソコン」の設定画面が表示されます。これはパソコンの中にあるフォルダを、Googleドライブと同期させて自動でネット上にバックアップする機能を使うための設定です。
筆者が使っているのはノートパソコンなので「マイノートパソコン」と名前が変わっています。
初期設定では「デスクトップ」「ドキュメント」「画像」フォルダの中にあるデータを、自動でネット上のGoogleドライブに保存する仕組みになっています。他のフォルダをバックアップしたい場合は、画面にある「フォルダを選択」をクリックします。
ここではデスクトップの中に「グーグルドライブ」という名前のフォルダを作り、さらにその中にある「バックアップ」フォルダを選択します。
(ユーザー名が画像に含まれているので修正しています)
選択しようとするとこのようなエラーが発生しました。これは選択した「バックアップ」フォルダがすでに「デスクトップ」の中に存在しており、「デスクトップ」の中にある全てのデータを保存するようにしている初期設定のままでは二重に選択してしまう事になるので、このようなエラーが発生します。
「デスクトップ」のチェックボックスをクリックしてチェックを外し、「バックアップ」フォルダにチェックボックスを入れれば、デスクトップの中にある「バックアップ」フォルダの中のデータのみを保存するようになります。
Googleドライブで保存できる容量は、無料で使う場合は15GBと決して多くはないので保存するデータはよく選ぶことをおすすめします。
「マイパソコン」の設定を終えて次へ進むと今度は「マイドライブ」の設定ができます。
「マイドライブ」とはGoogleドライブのサーバーに存在している、データを保存するためのメディアです。
データをパソコンの中に保存せず、ネット上にのみデータを保存しておきたい場合はこの「マイドライブ」を利用します。
「マイドライブをこのパソコンに同期」の設定にチェックを入れておけば、パソコンの中に「マイドライブ」のフォルダが作られ、この中にデータを入れれば自動でネット上の「マイドライブ」にデータがアップロードされるようになります。
マイドライブ内のデータ全てを同期させるか、一部だけを同期させるかを選ぶこともできます。
マイドライブとパソコンを同期させると、デスクトップにこのような「Googleドライブ」という名前のフォルダが作成されます。
設定が完了したら画面右下の「開始」をクリックします。するとパソコンのデータとGoogleのドライブの同期が始まります。場合によってはパソコンの再起動が必要になることもあります。
Googleドライブに、データのバックアップが正常に行われているか、Googleドライブにアクセスして確認してみましょう。
マイノートパソコンのページに「バックアップ」フォルダが載っています。これで、先ほど設定したようにパソコン内のバックアップフォルダの中身を、常にGoogleドライブに保存するようになっていることが確認できました。
マイドライブにファイル・フォルダをアップロード
マイドライブにファイルかフォルダをアップロードする方法も、説明します。
Googleドライブの画面左上にある「新規」と書かれたボタンをクリックします。
現れた一覧の中から、ここでは「ファイルのアップロード」をクリックします。
ファイルを選択するボックスが現れます。アップロードしたいファイルをクリックして選択してから、右下の「開く」をクリックします。
クリックして、しばらく待った後に、マイドライブ内に選択したファイルが表示されたら、アップロードは無事完了です。
マイドライブとパソコンを同期させていれば、パソコン内の「Googleドライブ」フォルダの中に、アップロードしたファイルが追加されています。アイコンに緑色のチェックマークがついているのが、Googleドライブと同期している印となります。