現在、多くのパソコンに搭載されているOS、windowsの現行バージョンはWindows10であることはわざわざ言うまでもないことでしょう。
Windows7のサポート期限は2020年の1月で終了しました。もしも、まだWindows7を使っているという方は、ただちにWindows10にアップグレードすることを推奨します。
サポートが終了したOSは、メーカーであるMicrosoftによるセキュリティの更新がなくなてしまいます。日々新しいものが生まれ続けるコンピューターを破壊しデータを盗むウィルスやマルウェアによる被害を、防ぐことができなくなってしまいます。
「うちはWindows8だからまだ大丈夫」と思っている方、Windows8のサポート期限も2023年の1月には終了します。
パソコンをこれからも安全に、なおかつWindowsOSを使い続けるならWindows10へのアップグレードを行うべきです。
でもOSのアップグレードってお金がかかるんじゃないの?
そう思われるでしょうが、実はWindows7とWindows8を搭載しているパソコンなら、Windows10へのアップグレードは無料で行えます。
今回は、Windows10へのアップグレードを無料で行える方法を解説いたします。
アップグレードの条件
Win10への無料アップグレードをするには、いくつかの条件があります。
①現在使用しているOS
アップグレード前の現在使用しているOSが以下のものである必要があります。
・Windows7 SP1
・Windows8.1
これよりも古いWindowsVISTAやWindowsXPでは無料アップグレードを行うことはできません。
②システム要件
お使いのパソコンの性能が、Windows10を動かせるスペックを持っている必要があります。
以下に記載するのはマイクロソフトの公式サポートページ(https://support.microsoft.com/ja-jp/help/4028142/windows-10-system-requirements)からの引用です。
プロセッサ(CPU): 1 GHz 以上のプロセッサまたは SoC
RAM(メモリ): 1 GB (32 ビット) または 2 GB (64 ビット)
ハード ディスクの空き容量:16 GB (32 ビット OS) または 20 GB (64 ビット OS)
グラフィックス カード: DirectX 9 以上および WDDM 1.0 ドライバー
ディスプレイ: 800 x 600
これはWindows7と8の要求するスペックと同じなので、①を満たしていれば問題はありません。
③パソコンがWin10のサポートに対応している機種か
使用しているパソコン自体が、Win10を搭載できるようメーカーがサポートしているかどうかが条件となります。
もしも、メーカーのサポート外の機種でアップグレードを行うと、アップグレードに失敗したり、できても不具合が発生する恐れがあります。
使用しているパソコンの機種とメーカーを検索すれば、サポートしているかどうかはすぐにわかるので、あらかじめ調べておきましょう。
アップグレードの実行
ではアップグレードの実行といきたいところですが、その前に現在のパソコンのデータをバックアップするようにしましょう。万が一アップグレードに失敗してパソコンの起動ができなくなったときに備えておきましょう。
バックアップを終えたら、Windows10へアップグレードするためのアプリケーションを以下のURLからダウンロードします。
使用しているパソコンが、Win10の無料アップグレードの条件を満たしていれば、このようなページが開きます。条件を満たしていない場合は、ちがうページが開いてツールのダウンロードができないようです。
「ツールを今すぐダウンロード」をクリックして、MediaCreationToolというアプリケーションを入手します。
MediaCreationToolを起動する
①ダウンロードしたMediaCreationToolを起動させましょう。
②起動させてからしばらく待つと、このような画面が現れます。Windows10を利用する際のライセンス条項が表示されています。
次に進むには「同意する」をクリックします。
③またしばらくの間待っていると、今度はこの画面になります。
「このPCを今すぐアップグレードする」を選択して「次へ」をクリックします。
④Windows10のダウンロードとWindows10を使用するためのハードディスク容量の確保、更新プログラムのダウンロードが行われます。これには結構時間がかかるのでしばらく待ちます。
作業が終了すると以下の画面に変わります。
⑤Windows10の利用規約が表示されます。「同意する」をクリックして次に進みます。
⑥再び更新プログラムのダウンロードとインストールの準備が行われます。これも終わるまで時間がかかります。
⑦以下のような画面が表示されることがあります。
これは現在しようしているアプリの中に、Windows10では正常に動作しないものがある場合に表示されます。ここに表示されたソフトをアンインストールしなければアップグレードは進みません。
アンインストールは手作業で行わなければなりません。Windows10セットアップのウィンドウをそのままにしておきましょう。
左下のWindowsマークを右クリックして「コントロールパネル」をクリックし、現れたメニューの中からWin7なら「プログラムのアンインストール」をWin8なら「プログラムと機能」をクリックします。
表示されたプログラムの中から、指定されたプログラムを右クリックして「アンインストール」をクリックします。
アンインストールが完了したら、Windows10セットアップに戻り「情報の更新」をクリックします。
⑧問題がなければ上の画面になります。画面右下の「インストール」をクリックして次に進みます。
⑨Win10のインストールとアップグレードが開始されます。作業が完了するまでだいぶ時間がかかります。遅ければ1時間~2時間までかかる可能性もあります。また、作業中にパソコンが再起動することがありますが、これは仕様でありトラブルではありません。
アップグレードが終わるまで、パソコンの電源を切らずに待ちましょう。
⑩Win10へのアップグレードが完了すると、筆者のパソコンではまず最初にMicrosoftEdgeというインターネットブラウザが起動しました。
Welcome to Windowsというページが開いていればWin10へのアップグレードが成功した証です。
スタートメニューから「システム」を選んで「バージョン情報」で、win10へのアップグレードが完了していることを確認しておきましょう。
アップグレードが完了したら既定アプリの確認を
アップグレードしたばかりの状態だと、既定のアプリがリセットされた状態になっています。
既定のアプリとはインターネットブラウザや、画像ファイルや音声ファイルを開くためのアプリケーションはどれを使うかを設定しておくことです。
例えばWebブラウザーはマイクロソフト社製のEdgeになっています。ちがうものを使っていた場合は、左クリックして変更しましょう。
Edgeに「Windows10で推奨」と書かれていますが、気にすることはありません。好きなブラウザを使いましょう。
Officeが使えるかどうか確認を
アップグレードを行うと、WordやExcelなどのOffice関連のアプリケーションが使用できなくなることがあるようです。
そうなった場合は、再インストールするかオンライン修復を行えば、再び使用できるようになります。
オンライン修復を行うにはまず「コントロールパネル」の「プログラムと機能」をクリックし、一覧の中からMicrosoft officeを右クリックして「変更」をクリックします。
現れたボックスにある「オンライン修復」を選択してから「修復」をクリックして実行します。
なぜ今でも公式で無料アップグレードができる?
この無料アップグレードサービスは、マイクロソフト自らWindows10への移行をうながすために行っているものですが、マイクロソフトの公式発表ではサービスは2016年7月で終了しているとしています。
それがなぜか、今でもアップグレードは行えます。一度アップグレードを行った端末なら、期限が過ぎてもアップグレードできるというアナウンスはありますが、筆者が今回使用したパソコンでは過去に一度もアップグレードは行っていませんでした。
なのになぜかアップグレードはできました。これについてマイクロソフト側からの公式なアナウンスは特にありません。実質、今でも無料アップグレードができることを容認しているようにも思えます。